私生活面での改善
良い睡眠は規則的な生体リズムによって作られます。生体リズムは睡眠の質を左右する極めて重要なものです。
より良い睡眠を得るには以下のことが重要になります。
規則正しい生活をする
毎日、寝る時間と起きる時間を同じにし、週末もこのリズムを守ることが重要です。
寝やすい環境をつくる
涼しく、暗く、静かな睡眠環境を確保する。部屋の温度は熱すぎたり寒すぎたりしないように注意してください。
カフェインやアルコールを避ける
カフェイン(コーヒーやチョコレートなど)やアルコールは睡眠を妨げるため、就寝前の摂取を避ける。欧米では、ナイトキャップ(寝酒)といい寝る前にアルコールを飲むことは一般的になっていますが、アルコールは入眠の助けにはなりますが途中覚醒しやすくなり睡眠の質を下げてしまいます。アルコールが体内に入ると、2~3時間で分解され途中で目が覚めやすくなり睡眠が浅くなり睡眠全体の質が下がってしまいます。また、長期に寝酒を続けていると慣れのため飲む量も増え、かえって不眠を慢性化させることになってしまいます。
就寝前のタバコも避けるようにしてください。ニコチンにはリラックス効果がありますが、この効果は持続することなく覚醒作用だけが残ってしまい睡眠の妨げになってしまいます。
運動をする
適度(軽く汗をかく程度)の運動を定期的に行います。夜遅くなってからの運動は帰って睡眠の妨げになるので、避けましょう。
就寝前のリラックスする
ストレスや不安は睡眠の邪魔をする主たるものです。布団に入ってから考え事をする必要がないように、眠くなってから床につくようにします。就寝時間になっても眠くならない場合は、軽めの本を読んだり37度~39度くらいの温めの風呂(熱い風呂はかえって逆効果)にはいるなどして眠くなるようにします。室内の照明を落とすのも効果的です。
スムーズに眠りにつくには、寝る1~2時間前から脳をリラックスさせることが重要です。静かに音楽を聴いたり、雑誌や本を読むなどして脳をクールダウンしてください。また、就寝前に歯磨きや洗顔などの決まった「セレモニー」を行うことも眠る気分になるのに効果的です。
就寝前の食事は睡眠の妨げになってしまうので、空腹時はホットミルクを飲むと空腹感を和らげ体を温め、眠りやすくなります。
無理に寝ようとしない
眠れないときは無理に寝ようとするとかえてそればかりを考えて神経を興奮させてしまうので、30分経っても寝れないようなら、布団から出て気分を変えることも効果的です。しばらくリラックスしていると自然な眠りに入りやすくなります。
また、睡眠時間が8時間以下でも人により必要な睡眠時間は大きく違うので自分が必要だと思う、起きたときに頭がスッキリする睡眠をとるようにしましょう。
決まった時間に3食たべる
心地よい睡眠には規則正しい生活リズムが欠かせません。食事もその中のひとつ。朝時間がないから朝食をたべないと言わずに、ちゃんと朝食も摂るようにしましょう。朝食を食べたほうが脳の働きがよくなります。
また、夕食は寝る2時間前には摂るようにしましょう。寝る直前に食べ過ぎると胃や腸の働きが盛んになってしまい、寝つきの妨げになってしまいます。脂肪分が多い食事は消化に時間がかかってしまうために、睡眠中に胃腸が休まらずに朝の食欲低下の原因になってしまうこともあるので、とりすぎに注意が必要です。
もし寝る前におなかがすき過ぎていたら眠りの妨げになってしまうので、ホットミルクを飲んだりお茶漬けやうどんなど消化のよいものを少しだけ食べるようにしましょう。